それでも自然界の一部であるという思い。

最近の私は、朝の目覚めがよい。

5時半くらいになると、目覚ましがなくとも勝手に目が覚める。

 

少し前までの私なら 「あと少し...zzz...」と朝陽の光を嫌がるように、

ブランケットを頭までかぶせてもう一寝入りしたところだが、

思い切って起きてしまった方が、1日が充実することは頭ではわかっているので、

今は「えいっ!」とベッドから出るようにしている。

確かに調子が良い。

仕事もはかどり、アイデアも浮かぶ。

そして夜は早めに勝手に眠くなるので、また次の朝早起きできる。

 

毎年のことだが、3月の終わり頃になると決まって母親が

「桜はなんで春が来たことを知ってるんだろうねぇ。カレンダーなんて知らないのに

いつもほとんど同じ頃に咲き出すねぇ。」とつぶやく。

 

単純でピュアな問いをされて、意外とそれをあたりまえと思っていた自分に気がつかされる。

暖かくなったから。それには違いない。

けれど桜には脳があるわけでも、神経があるわけでもない。

どこでその暖かさを感じているんだろうか。。。

 

毎朝飼い猫に起こされるというお客さまがいる。

それが狂いもなく、毎朝5時半だという。

猫には時計という概念はないはずだが、5時半だということを知っている。

 

 

生物の中で最も脳を発達させた人間なんだから、同じことが出来ても良いかもしれない。

朝の光がまぶた越しに脳へと届いたら目が覚める。本当はそれがナチュラルな状態であり

「あと少し...」と二度寝が心地よいのであれば、どこかカラダの不調のサインの一つとして

受け止めてみるのもいいかもしれない。

 

けれど最も脳を発達させた人間だからこそ、体内時計を整えることよりも

もっと大事なことが課されたりする。

人間にはそうは言っていられない、動物にはわからない”ご都合”というものがある。

私たち人間は、ひとりひとりがそれぞれの役回りを持ち、互いにその恩恵を受けながら

この豊かな世界を生きている。

 

だから「早寝早起きはしたほうがいいよ!」というような、教科書通りの正論だけを

ひけらかすことは、あまり好きではない。

真夜中の静かなときの方が仕事がはかどるってこともあるし、

すべてを忘れて飲み明かしたい夜もある。

「眠れない...」と悩んでいる人にとっては、耳障りがいいだけのアドバイスは必要としていなかったりする。

 

5月に入って、土曜日の朝ヨガをリピートしてくださるお客さまが増えてきた。

決してわたしが言葉でオススメをしたわけではない。

繰り返すが、私はどうもそういうことに抵抗感がある。

ただヨガインストラクターとして、心地の良い朝を過ごしたい、朝活をして一日を充実させたいと思う方々のキッカケとして、その一役をさせていただけたなら...

そんなささやかな願いがあるのみ。

 

 

朝露に湿った木々の葉が生み出した新鮮な空気を、皐月の爽やかな風がスタジオに届けてきてくれる。

 

-Noriko-

 

 

 

 

 

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