パールシュヴァバカーサナ(サイドクロウ)

5月入会の麻里ちゃん。

 

麻里ちゃんは入会当時、チャトランガにとても苦しんで、

「いつになったら出来るようになるんでしょう。」なんて呟いていた、

おっとりした、でも芯の強い女の子。とにかくがんばり屋さんです。

 

いまでは正直、私よりも強い体幹の持ち主!

嘘ではありません。

かなり目を見張るものがあります。

 

実は子供の頃から体育の授業が嫌いだったそうですが、

「のりこ先生が体育の先生だったらよかった...笑」

なんて、うれしいことを言ってくれたりします。

 

 

7月入会の喜久美さん。

 

喜久美さんも当時ヨガ初体験。

身体のケア、自分でできる整体として通おうと思ったのが

キッカケだったそうです。

 

身体に向ける意識の繊細さは、見ているこちらがオーラを感じるほど。

クラスの最初の安楽座の姿勢からして、なんとも凛々しいんです。

 

「テレビを見てる時も、なんにも寄りかからないでいる自分に

気がついてしまった...笑」

 

クールそうで、でもユーモアいっぱいで、いつも笑わせてくれます。

そして、9月入会の恵さん。

 

ヨガってなんとなーく身体を動かすだけだと思って興味なかったそうですが、ここに来られた時「骨模型が置いてある!」と、そんな理由で通うことを決めてくださったそう。

 

「筋肉大好きなんです!」

 

私が筋肉の話をすると、いつも目を輝かせながら食い入るように、聞いてくれる恵さん。

 

”なんとなーく” は嫌で、せっかく習うなら、

「ちゃんと勉強したいと思った。」

そういって、このスタジオを選んでくださいました。

私はここに来てくださっているみなさんに、お伝えしていることがあります。

 

「お金を払ってここに来てくださっている以上、ヨガのポーズが持っている最大限の効果を持って帰ってもらうこと、

それが私の仕事です。」

 

もちろん ”なんとなーく” 太陽礼拝をしても、それはそれで気持ちがいいものです。

 

ですが、身体に充分な変化を感じられなければ、それはとても勿体ないことに思えます。

 

太陽礼拝12のポーズが持つ要素をしっかりと理解することそれだけで、身体は確実に変わります。

 

あるいはこのサイドクロウであっても、必要な筋力を鍛えるというよりも目覚めさせ、

必要な柔軟性を手にして、重心を探る感覚を、遊ぶように楽しくトレーニングしていくと、

クラスの最後にはふわりと脚があがってしまうのです。

 

私が魔法を掛けたのではなく、スパルタ指導をしたわけではなく、

身体の中に眠っているものを、彼女たちが自分で呼び起こした、それだけなのです。

 

 

難しいポーズができたところで、人生が大きく変わるわけではありません。

 

けれど彼女たちは、確実に「自信」を手にしています。

 

 

「私にも、こんなことが出来てしまうんだ!」

 

 

その自信から芽生える心の輝きが、次第にマットの外の世界をもキラキラとまばゆいものへと変えていくことでしょう。

 

身体の中を覗き込むことができれば、自分が本来持っている可能性を引き出していくことが出来ます。

 

彼女たちは、自らの身体への関心と、そこに向ける意識が非常に高まっています。「内観」とはそのことを指すのではないでしょうか。

 

それをお手伝いするのがヨガ解剖学であり、私の仕事なのです。

 

 

 

- Noriko -

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