今年も撮影の時期になりました、母の「脊柱管狭窄症」奮闘記録。
これについてはまたいつか。
今日は横側からの写真をお見せします。
この人に、どんなポーズを選びましょうか
典型的なシニア層の姿勢。
胸椎の後弯は強く、鎖骨は前突。肩関節は内旋。
骨盤は後傾し、膝は立っているだけで屈曲気味。
などなど。
簡単に言えば、この関節のポジションとは逆のことをすれば、理想的な姿勢には戻れるわけです。
でも結構多くの人が、「胸を張る」とか「背筋をまっすぐに」などの、バックベンド系のポーズを思いつくんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
私がチョイスをしたのは...屈曲!
前屈系のアーサナで筋トレ効果の高い「ダンダアーサナ」。
そこから股関節の屈曲筋を、攣るギリギリまで使ってもらいまいした。なので片足のかかとを床から浮かせようとしています。
歯を食いしばるほど、頑張っています。
これをチョイスした理由
①背筋をまっすぐにしたところで、骨盤が後傾しているので、すぐに猫背に戻ってしまうから。
②「骨盤を前に倒して!」といったところで、どの筋肉を使ってそれをすればいいのか、本人はわからないから。
ということで腸腰筋と大腿四頭筋に「モーターユニット理論」を当てはめたわけです。
「モーターユニット理論」を知ると凄いことが起きる!
歯を食いしばって頑張っていた母に、余裕が生まれてきました。ドヤ顔。
眠っていた筋肉たちに、脳からの命令がどんどん届いていっている証拠です。
かかとの高さも高くなっていきます。
これ、たとえ若年層でも、運動習慣がない人にとっては結構きついはずですよ。
ちなみに母、74歳になりました。
よく頑張ってくれる母に、つい言いました。
「お母さん、私の同業のインストラクターの中にはね、”歳をとったお客さんばかりだから筋トレなんかできません”って開き直る人が結構いるんだよ」と。
すると、母が言いました。
「高齢者を、馬鹿にするんじゃないよ。」
ごもっとも。自分の力不足をを、シニアの方たちのせいにしてはいけません。
シニアの方たちに、やる気をおこしていただけるほどの説得力が指導者にあれば、頑張ってくれます。
自らの意思でヨガをされに来られているんですからねぇ。。
ということで、その結果は...?
「じゃあ、いまプルプルした筋肉を意識して立って見て。」
と伝えただけですが、きちんと骨盤前傾方向にするために屈曲筋が働きました。
自分が頭の中で描いていることを、きちんと身体で具現化をする「深部感覚」が目覚めたようです。
正直筋トレは誰にとってもキツイので、やってる最中は母も毎回ブーブー文句を言います。
けれど、結果が伴うことで嬉しくなり、それが継続力へとつながっています。
そういえば、ヨガインストラクターの一番有名な認定資格に、全米ヨガアライアンス200時間というものがあります。RYT200ともいいます。
解剖学の必修時間って何時間か知っていますか?
なんと...10時間ですって!
RYT500でやっと50時間とか...
身体のことを思ったヨガをされたければ、せめて解剖学だけで200時間は修了してる先生に教わってください。
シニアヨガとかなら、尚更ね。
とても少ないですが、数名いらっしゃるので、お近くの先生をご紹介させていただきます。
- Noriko -