【哲学】プラティヤハーラ①怒りをコントロールしてみるの巻

 

ヨガの八支則の5つ目のステップ、「プラティヤハーラ」。

日本語では、”感覚の制御”と訳されたりしますが、私の解釈で言葉にすると、「最も関心のあることに心を集中することができる、人間が持った能力」とでもいいましょうか。

 

誰もが日常的にプラティヤハーラは実践しているもので、たとえば不快な満員電車のなかで、本を読んだり、スマホでゲームをするのも、意識を別の関心ごとに向けて「不快」という感情から自由になろうとしています。

 

脳は良し悪しを判断せず、自分が最も強く関心を抱いていることに、意識を向けようと努めます。

 

なので残念なのは、例えば嫌いな人の存在が気になって気になって仕方がないときは、脳は全力で嫌いな人のことばかりを考えようと努めてしまいます。さらに心は行きたくない方向へ引きずられてしまうわけです。

 

ですが、なにも無理にポジティブシンキングをしようとしなくとも、嫌いな人以上に、もっと関心を注ぐべく、人生を豊かに生きるために向き合うべき崇高な関心事は誰にしもあるはずで(あるべきで)、その崇高な関心ごとに意識を方向転換すればいいだけの話。 

 

 

かくいう私。はっきりいって感情のコントロールはヘタ。どうでもいいことに、一日中心を奪われること日常茶飯事です。

なので、プラティヤハーラが実践できる物理的な道具を幾つか持ち歩いています。

先述の電車の中での読書もそうだし、ヘッドホンは必須。

 

そしてある日をきっかけに、もう一つ、仲間が増えました。

 

その日。朝からフェイスブックを開いてしまった私がいけないのですが...

 

あるスタジオの広告で「膝を抱えて股関節の屈曲筋をストレッチしましょう」と間違った書かれた教材を見つけ、さらにその数分後、また別のスタジオの広告で「トリコーナアーサナでは腸腰筋がストレッチされます」と男性講師が誇らしげに無知を晒す動画を見つけ...

あまりにも解剖学と、人様の身体を馬鹿にした投稿に、私の憤りは午後まで引きずられることになりました。

 

 

はっきり言ってヨガ業界の人間が晒す解剖学、半分以上が誤りなので、ムカムカしていてもキリがないのですが、

知りもしないことを、誇らしげに知ったように話す輩に腹を立てたまま、その夕方、師匠と面会し、朝からのすべてを話しました。

 

 

 

 

 

すると...

 

師匠「後頭下筋群を4つ言ってみて。」と不意打ちテスト。(ドキッ!)

 

私「大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜、下頭斜。」(言えたぞ!)

 

師匠「じゃあ、小後頭の起始を言ってみて。」

 

私「環椎の棘突起。」(自信満々。)

 

師匠「は?今日からプロメテウス持って歩け。」

 

えっ、まじか!間違ってた?うーん...

 

環椎には棘突起はなく、後結節というのが正解でした...とほほ。

 

 

 

ということで"知りもしないことを、誇らしげに知ったように話す輩"のことを考えている暇は私はないこと思い知りまして、崇高な関心すべきことが濃密に記されたプロメテウスが、プラティヤハーラの新しいツールとなったわけです。

 

 

休暇の旅のお供にも。(開かなかったけど)

 

 

このスタバ、何処だかわかりますか^-^?