新年を迎えた時の「良い1年にしたい!」と抱く希望には、今までにない新しいチャレンジや変化を描く人もいれば、幸せであった過去の継続を願う人もいます。
ちなみに私は毎年、必ず何かしらの「挑戦」を胸に誓います。
ですがいつもの日常に戻ったところで、思うことが一つあります。
私たちは日々「現状維持」をするためだけでも、結構多くの時間や努力を費やす必要があるということです。
例えば私の現状維持。
年末にピカピカに磨き上げたスタジオも、1日でホコリが落ちます。「現状維持」するために、毎日1時間の掃除に加え、週に1度、半日以上かけて本気の掃除を行って、やっとキレイを保っています。
同じ髪型を保つのも、洗濯してアイロンをかけることも、常に変化するものに対して、野放しに「現状維持」とはいきません。
植物を「現状のように」スクスク育てるにも、日々の水やり、たまの植え替え、害虫駆除が必要。
「今年こそ、新しいチャレンジしたいのに、結局いつも、現状維持だけで1日が終わっちゃうよ...。」と少しのため息が漏れます。
ですが常に現状維持を心がけている結果、いつでもお客さまをお迎えすることができ、実は年末の大掃除はほとんど時間を費やさなくて済んでいます。
「いつでもどうぞ」と慌てずにいられる余裕
「たまには羽を伸ばそう!」と余暇という余白、を結果的に生んでいます。
その余白があって、初めて現状維持とは別の新しいことができるわけです。意外にも現状維持は、時間やエネルギーの資産を生んでいることになります。
逆に、現状維持を怠ってしまうと
・片づける場所が決まっていないから、いつも探し物をしている
・洋服ダンスが整理されていないから、コーディネートに時間がかかる
・突然の来客があると慌てて準備をするので、いつものことが置き去りになる
・ものが散らかっているから、脳が疲れている
などと、現状維持どころか、時間やエネルギーの負債を背負いかねません。
では、ヨガを習慣にしている人、していない人にどんな違いがありそうでしょうか。
怠けた身体のまま、次の日を迎えるか。いったん身体に喝!を入れて、次の日を迎えるか。
疲労を取り除かないまま、ベッドに入るか。しっかりリカバリーをしてから、ベッドに入るか。
余計な思考を抱えたまま、別の仕事に手をつけるか。頭の中をクリアにしてから、別の仕事に手をつけるか。
いずれかの生活を1年続けたあとに残るものは、大きな借金、大きな貯金であることは間違いありません。
習慣としている私たちヨギはあまり気づいていないかもしれませんが、なにもヨガを過ごしている時間だけに意味があるわけではないことを、ぜひ知っておいてくださいね。
- Noriko -